家づくりなんでもQ&A

HOUSE BUILD FAQ
2016.07.12
インテリア・家具

新築の内装のカラーコーディネートについてアドバイスもらえませんか?

基本的に白を選べば失敗しないのでは?

現代の日本の住宅では、白い壁や白い天井など、ホワイトベースの内装が主流となっています。その理由は、住まいに明るさを求める日本人特有の気質にあります。白い色は光を最もよく反射し、少ない光の量でも部屋を明るく照らします。また、日本の住宅は欧米に比べると専有面積が狭いため、少しでも部屋を広く、開放的に見せたいという狙いから、膨張色である白が好まれる傾向にあります。

しかし、最近は色柄のハッキリした壁紙や塗装を施した物件も登場し、白以外のカラーも注目されています。色柄を空間に使うことで個性が生まれ、部屋のデザインやインテリアをもっと楽しむことができます。それでも、「白至上主義」は根深く、一般的にも「白が無難で良い」というイメージが浸透しています。そこで、白が持つメリット・デメリットを整理したいと思います。

<白い部屋のメリット>
・光を反射しやすいので部屋が明るく見える
・膨張色なので部屋が広く感じる
・クリーンなイメージを与える
・どのようなインテリアとも合わせやすい

<白い部屋のデメリット>
・無機質で寒々しい空間になる
・長時間いると目が疲れやすくなる
・遠近感が曖昧になり、奥行きを感じにくい
・汚れが目立つため、掃除の頻度が増える

良いイメージが強い白ですが、白の効果が逆に悪影響を及ぼすケースもあります。内装のカラーを考える時は白が持つ特性に注意して、正しい選択をしましょう。

内装のカラーを決める時、どのような点に注意すればいいの?

部屋のカラーコーディネートを行う際は、まず「色の占める割合」を意識することが大切です。基本的には「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3つを組み立てて考えていきます。

ベースカラー/色が占める割合:70%
インテリアのベースとなる床・壁・天井に使用するカラーです。色が占める割合が大きいので、毎日見ても飽きの来ないベーシックな色が適しています。白やアイボリーをはじめとした、ナチュラルな色合いが好まれています。

メインカラー/色が占める割合:25%
インテリアの主役になる色です。カーテンやソファ、キャビネットなどの大きな家具の色に使用して部屋の印象を決めます。色の濃さや、色合いによって部屋のイメージが大きく変化します。色の占める割合は20〜30%の間でバランスを取ります。

アクセントカラー/色が占める割合:5%
ポイントに好みの色を使って、インテリアにアクセントを加えます。代表的なものとしては、クッションやランプシェード、オーナメントなどの小物類を指します。小さな面積なので個性的な色柄も可能です。

内装は<ベースカラー>にあたります。壁や天井などを取り換える際は最もお金がかかり、気軽に変えたりできないため、飽きにくく多くの人が心地よく感じるナチュラルカラーにすることがオススメです。変化をつけたい場合は、カーペットやラグ、カーテンなどの<メインカラー>で調整しましょう。

<ベースカラーを決めるポイント>
・壁、天井、床を同系色でまとめれば、統一感のあるスッキリとした空間になる
・落ち着いた雰囲気が好まれる書斎や寝室などは、やや暗めの壁色も良い
・部屋全体を淡い色合いで統一すると、明るく開放的なイメージになる
・陽が当たりにくい北側の部屋は、白やライトカラーを使って明るい印象にする
・変化をつけたい場合はメインカラーで調整する

天井、壁、床の色選びのポイントを教えて下さい

部屋全体のベースカラーがイメージできたら、天井、壁、床に使用するカラーを決めましょう。その際、要所要所の色使いを工夫することで、空間の印象も変わります。そこで、部屋を広く見せるための色選びのポイントをお教えします。

<床に濃い色、天井・壁は明るい色を>
床に重みが出ることで天井が高く見える効果があり、開放感を演出します。また、床色が濃いと部屋全体が落ち着いた雰囲気になります。ただしホコリが目立ちやすいのでマメなお掃除が必要です。

<上に向かって明るくなうように配色する>
床→壁→天井に向けて、濃い色から明るい色へとグラデーションにすると部屋を広く見せる効果があります。例えば床の色よりも幅木・ドアを明るくすることで、圧迫感を抑えて広々した印象に感じます。

<奥の一面だけ壁の色を変える>
部屋の奥の壁を一面だけ濃い色にすることによって、部屋が立体的に見え、奥行きを感じさせることができます。他の面の壁と同系色にすれば、全体的にまとまりのある空間になります。

部屋の広さはどうしても変えられないこともありますが、このようなカラーコーディネートによって、視覚的に広く見せることは可能です。メーカーのサイトなどでは部屋のカラーをシミュレーションできるものもあり、内装を考える時に役立ちます。そういったものを活用して、理想の内装プランを具体的なイメージに落とし込んでいきましょう。

色は人の心にどのような影響を与えるの?

色にはそれぞれイメージがあります。人は色を見ただけで、その色の意味を見出そうとする傾向があります。また、色は人間の心理にも大きく影響します。以下では、色の持つイメージと色が与える心理作用をご紹介します。内装やインテリアを考える上で、ぜひ参考にしてください。

<赤>
イメージ:情熱的、活動的、アクティブ、暖かい、派手、元気が良い、危険
心理作用:気分を高揚させ、やる気を出す。時間経過が早く感る。

<オレンジ>
イメージ:親しみやすい、健康的、元気、若々しい、フレッシュ、気楽
心理作用:陽気にさせ、緊張を和らげる。暖かさを感じさせる。食欲アップ。

<黄>
イメージ:若々しい、陽気、希望、明るい、楽しい、幼稚、にぎやか
心理作用:明るくポジティブな気分になる。判断力や記憶力を高める効果も。

<緑>
イメージ:ナチュラル、新鮮、平和、安息、穏やか、すがすがしい
心理作用:癒しやリラックス効果があり気分を落ち着かせる。目の疲れに効果的。

<青>
イメージ:さわやか、清涼感、すっきり、静か、知性、クール、さびしい
心理作用:涼しさを感じさせる。集中力を高める。鎮静作用や睡眠を促進する効果もある。

<紫>
イメージ:高貴、優雅、神秘的、華麗、威厳、ゴージャス、落ち着き、個性的
心理作用:古くから高貴な色とされ高級感がある。やや刺激が強く、気持ちを不安定にさせることも。

<ピンク>
イメージ:女性的、ロマンチック、優しい、幸福、可愛い、平和、安心
心理作用:女性らしいイメージが強く、可愛らしい印象に。緊張を和らげる効果も。

<茶>
イメージ:安定、落ち着き、堅実、穏やか、古風、ナチュラル、丈夫、地味、素朴
心理作用:空間に同化・調和しやすい。安定した気持ちにさせてくれる。

<黒>
イメージ:フォーマル、格調高い、洗練された、高級、厳粛、不吉、重厚感
心理作用:高級感や強さを与える。物を重く感じさせる。暗い気分になることも。

<白>
イメージ:すっきり、クリア、清純、上品、高貴、厳しい、緊張、潔癖
心理作用:空間を広く見せ、物を軽く感じさせる。潔癖すぎて冷淡な印象もある。

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